決して「影のある子」じゃない。
嵐は5人とも、本当に愛情深く育てられた子供達という気がする。もちろん、ニノも。
秋葉原で大きなフィギュアを買って来たニノを怒るお母さん。
息子のコンサートに行って、おせんべいを大野君のお母さんに勧めるというお母さん。
なんでも、お父様は料理教室の先生だとかで、ニノの調理場での立ち方を見ていると、やっぱり腰が入っているな、、、、と思う。
そんな温かい愛情の中で育ったニノだけど、「優しい時間」の拓ちゃんにしても、今回の一平君にしても、ちょっと影のある、「もっと愛情が欲しい」といつも心のどこかで思っているような、だけど全部知ってて諦めているような青年の役、、、、すごく上手だと思う。
stand upのしょうちゃんも好きだった。
ハンドクのあの子(名前忘れちゃった。)の役も素敵だった。
ピカンチもね。
もちろん、「硫黄島からの手紙」もあって、「鉄コン」もある。
あ、、、忘れてはだめだ。
「青の炎」だ。
香取が初めて見たニノの演技だ。
舞台ではよく通る声で演技をするニノ。
どんな役でもうまいと思う。
たとえば、今時のドラマでしか使えない俳優さんだっている。
だけど、ニノはどんな時代の役もできる。懐かしいような役もできる。
「拝啓、父上様」は香取世代からすると、なんだか懐かしい。
倉本氏が「北の国から」より前に、東京で書いていたドラマ、例えば「前略、おふくろ様」とか「はぐれ雲」とかを思い出す。「はぐれ雲」は大好きだった。
周りを固める俳優陣も素晴らしく、そりゃヨコは緊張の連続だろう。
最後のタイトルバックで写真が映る、その最後の方に八千草薫さんが口紅を塗っている写真がある。。。このあたりが、倉本氏がこの素晴らしい女優さんをrespectしてるってことだなと感じる。
さて、香取は今からかれこれ20年くらい前に、「北の国から」を見て北海道に憧れて、自分でこの土地を選んでやってきた。
こっちにきてからは、あんなに好きだった倉本氏のドラマが、あまりおもしろくないと思うようになった。北海道を舞台にしているけれど、あり得ない現実だって描かれていたから。
それはもちろん「優しい時間」のなかにも、そういう無理を感じることがあった。
だけど、今回のドラマはおもしろい。
北海道が舞台じゃないから、ちょっと気持ちが楽だ。
もしかしたら、倉本さんもそうかもしれない。
だって、また富良野にニノちゃん探しに行くのはきついもの。
2年前は、猛吹雪に巻き込まれましたもの。