日本に戻ってきた香取とたろうが嵐を想い綴る「なまけ日記」
その君の眼
2011年11月21日 (月) | 編集 |
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「僕な。たぶんここに来るの3年半ぶりやで。アマツカゼ以来や。」(byポ筋ちゃん)

「あゝ、荒野」を観ました。

昔ながらの嵐友ちゃんが、誘ってくださいました。奇跡です。感謝です。
想えば、初めて会ったのは、「白夜の女騎士」の会場でした。
たまたま同じ日に観劇することになり、お互いに遠征組なのでシアターコクーンのロビーで待ち合わせをして、お芝居の始まるまでの時間、立ち話をしました。

それからもう随分時間が流れましたが、このお付き合いは翔ちゃん札幌ソロコン中止の時に、同じくうちひしがれていた、、、彼女のブログを私が見つけたときからでした。

何本ものお芝居をずっと観てこられて、嵐のことはもうジュニア時代から応援をし続けている方。
「ときには強い目線で彼らのことを見つめていく」というファンとしての姿勢も、私は彼女から学びました。

もう数年来のお付き合いなのに、ご一緒させてもらうのは初めてでとっても不思議な感じ。
だけど、とっても安心な空間でした。

以下ネタバレもあるかも。
いや、、、、ネタバレするほどちゃんと理解はしていない。だって、寺山修司だもの。
まずは、潤君が5年の時間を逆上って、この舞台という場所に戻ってきてくれたことが、本当に嬉しいです。

5年前、シアターコクーンを出たときの重い気持ち。

私は、潤君は「忘れ物を取りに行くんだ」って想っていたけれど、それは私も同じでした。
私もきっと、あの日。あの場所に一緒に置き忘れてきたものがいっぱいあったと想う。

人の流れに流されて前に進むのは、意外に簡単かもしれません。
だけど、その流れを逆走するのは辛い。

そして、ひとりぼっちだ。

私は、潤君が舞台をやるって聞いた数ヶ月前。
それはきっと彼にとって5年前以上に辛い作業になるんだって想いました。

今朝、たまたま見た宮沢りえさんのインタビュー(彼女も蜷川舞台に立つのですね)で、彼女が
「これからは、孤独な作業です。」
そんなことをおっしゃっていました。
家族がいても、傍に誰かが居ても、人はひとりぼっちで戦わなければならない。
誰もきっと助けてくれない。
そういう時間。

彼が、この輝かしい場所から暗闇に向かって走って行く姿が見えたような気がしたので、それはきっと自分自身を深く抉っていくようなことなんだ、、、って想っていました。

さて、ネタバレするのかい!って想っておそるおそる読んでくださってる方達は、「ネタバレしとらんやんけ」というほど前置きが長くてごめんなさい。

お芝居が終わって、外に出て嵐友ちゃんと、とっても優しい秋の風に吹かれながら、
大好きな青劇を後にしながら

「あぁ、いいお芝居だったね。」って何度も言いました。
なんか、ほっとしたね。
潤君、自信に満ちあふれてたね。
5年前は発声とか、すっごく下手だったけれど、なんだか随分自然に声が出てた。
何があの頃と違うんだろう。。。って私が言った。
特別なお稽古でもしたのかしら?って。

嵐友ちゃんは「きっと、経験だよね。」って言った。
うん、そうだ、、、って香取も想った。

芸術性は後退しない。
スキルは年齢とともにすり切れていっても、芸術性というのは決して後退しないんだって、私は音楽をちょっぴりやっていた、、その上で信じてる。
潤君ほど勤勉で、ストイックなら、
そしてそれに、その芸術性や、経験が重なったのなら。
さらに、きっと人間としてもここ数年で、彼は成長したんだろう。

だから、彼は「新宿新次」になれたんだ。

私が頂いたチケットは、まるで神様がぽんっと手渡してくれたような場所で、そのすぐ横を新宿新次が肩を怒らせて歩き、
そして、小出圭介君演ずるバリカンが、肩を落としながら歩いて行く。
そんな場所でした。

潤君が傍を通るなんて何年ぶり!!みたいなテンションで彼の顔をのぞき込んで、あ、、、って想った。
潤君じゃない。
あれは、新次だ。

その君の眼。
もうそれは潤君じゃなくなってた。

「スマイル」っていうドラマを見たときも驚いた。
あの不安そうな眼。
全てのものを恐れながら生きている、それから希望をもっている、そして愛に溢れた眼。
あのときも、アメリカであのドラマを見てて、「潤君、すごいな。なんてすばらしい表現力を身につけたんだろう。」って想ってた。

5年前の「白夜の女騎士」は本当に理解するのがむずかしいお芝居でした。
当時の潤君のインタビューで「内容は理解しています。時空軸を越えた。。。(色々語っていたけど忘れた~。)」って言っていたけれど、昨日お友達とふたりで

「あの頃の潤君は、きっとサスケのことよく理解しないまま、きっとあそこに立ったんだね。」

って話した。たしかに、新次は今の潤君には十分理解のできる「若者」だ。
いい役が巡ってきたっていえばそれまでだけれど、きっと潤君はこの新次のことを愛し、新次の人生を生きているんだろうな。。。って想った。

たしかに。
たしかにね。やっぱり難しい内容なんだ。寺山修司だもの。実は昔、彼の原作で鈴木清順監督の映画を何本か見たことあったけれど、私には理解のしようのないものだった。。。
それでも、人間には決して「明るさ」だけがあるんじゃないってところに、私自身もどこか共感してたのか、何本か観た。

ここまで潤君のこといっぱい書いたんですが、実は。。。
実はの実は、、、私はずっとバリカン君の側でこの物語を追っていました。

お芝居の見方や本の読み方って色々あると想うんだけれど、登場人物の中で自分がいちばん近い人を、人間って捜しながら読み進めると想うんだ。
私は、バリカン君でした。
潤君のことを追っているし、潤君のことをしっかり観ているんだけれど(嵐オタだからね)気付くと私は、背中をいつも丸めてて吃音に苦しみ、対人恐怖症のバリカン君を観てる。
しかも、小出君、、、すっごいうまい役者さんで驚いた。
蜷川チームで鍛えられているっていうことは知っていたけれど、こんなにも?と圧倒されるほどの、すごい役者さんだった。
潤君という人はとってもオーラのある人だけれど、そんな彼と対等にそこに立っている小出君はすごいし本当にうまい。

いやもう、小出君。もとから好きだったの「グリーンデイズ」とか「パッチギ!」も大好きだったの。
原作読んでると、どうもバリカンの二木健二がトップに出てくるから、この物語自体は彼のことなんだろう。(これから戯曲と原作読みます。)

彼の、人生に何にも輝きの見いだせない、コンプレックスを抱きながら生きている後ろ姿がね。。。驚くほど「みじめ」で最初、小出君ってわからなかった。
これは、ほんとにすごかった~。
それからね、ちょっとオタっぽいんだけれど、ボクシングの練習のあとだったか潤君と一緒にもやの中に消えていくとき、手で汗を払うところが、ちょっとちょっとかわいかっこいい~って想った。
あれ?爆!

彼の声はいい。人を安心させる声だと想う。
吃音をもつ、現実のバリカンが話すときの、あの苦しそうな表現も、現実じゃない心の叫びを表現するときの声も、新次にだけは落ち着いて話せるその姿も、、、「すごい!この人!」って想った。好きだ。小出君。爆!

話がどんどん迷い道に入っていくんだけれど。

ラストシーン。

潤君と小出君のボクシングの試合。
89発目まで、その数を数え台詞を放ちながら立ち上がってくるバリカンと、バリカンが死ぬまで殴ることを止めない新次の一騎打ち。

お互いに愛する友人を、たったひとり心を開ける友人を「その相手」に選ぶっていうのはどういうことなんだろう。

ただ、その二人の姿がずっとスローモーションで表現される。これはもう圧巻でした。
ここにもう強者も弱者もなく。
勝者も敗者もない。

バリカンが「僕は、負ける人は美しいと思う。」とジムのコーチに語る、彼の生き方。
「吃音」があるから、本当に伝えたいことを心の中に留め続けているから、だからおまえは強いんだとジムの仲間に言われる彼の人生。

89発。
倒れたバリカンを抱きしめながら、潤君が叫ぶ。

彼の顔だけがフラッシュで切り取られたように、私達の眼の中に残るラストシーン。

泣けました。
真っ暗なラストシーンを見ながら、泣けた。

潤君は、逞しく自信に満ちあふれた、達成感に溢れた表情でリングの上に、小出君と立ってた。

忘れ物を取りに行って、君は色んなものを両手に抱えて全力で現実に戻ってきたんだね。

自信とか
友情とか

目標とか

カーテンコール。
真っ先に立ったよ!
だって、後ろ通路で立ちやすかったし。ブラボーだったんだもの。

むずかしいお芝居だったけれど、なんだか潤君のきれいなお辞儀、何度も何度もお辞儀してくれる姿を眼に焼き付けていると、ものすごく清々しい気持ちになりました。

そう言えば、前に君はさ、白夜の時「お客さんがどこまで理解しているか。役者の理解しているところまでお客さんがこれるかどうか。」みたいな、ちょっとちょっと~~って感じの言葉を言っていたっけ。

今、潤君は
新次は
きっとそんな頭で考える事なんてどこかに置いてきてて、
ほんとにバカみたいに
このお芝居の中に生きてるんだな~ってすごく清々しかった。

よかった。
観ることができて本当によかった。
この「潤君」に会いたかったんだ。

なんだか、想いがいっぱいで、どう書いていいのかわかりませんでした。
ただね。

いいお芝居でした。

コメント
この記事へのコメント
うん、いいお芝居だった
香取さん、こんばんは☆
もう寝たかな?
きっとお疲れですよね。。。
私も土曜日強行日帰りで東京に行き、土砂降りの中青劇から駅までの道を歩きました。
なんでこんな時に嵐!?って思ったけど、駅についた途端、まるでコントみたいな自分の格好に笑いが止まんなくなった。
まぁ、それもいい思い出ですね。
日曜日はお天気で良かったです。

私は土曜日のマチネ、通路まん前のM列で潤くんが3回くらい目の前を通りました。
コンサートでは後ろから数えた方が早いスタンド席ばっかりだったから、こんなに近くで会えたのは初めてです。

潤くんの新次は素晴らしかったですね。
1度きりの観劇、瞬きするのも忘れて穴が開くほど集中して観ました。(すっかりドライアイ)
原作もネタバレも読んで臨みましたがやっぱり寺山ワールドは難しかったです。
なんだろう・・・想う所はあるんだけど、漠然としてて言葉に出来ないというか。
でも確かに原作ではあれはバリカン(=寺山氏)の物語だと思います。
新次とバリカンは陰と陽・・・対になってるからこそ惹かれあう・・・って潤くんが書いてけど本当にその通りだなって思いました。
最初のバリカンの一人語りのシーンに引き込まれ・・・原作とはビジュアルがイメージと違ってたけど、すごく見入ってしまいました。
ジャングルジムのシーン、すごく優しかったですね。。。あの時のバリカンに向けた新次の笑顔が1番好きかな。
ラストシーンのバリカンが倒れた時の新次の叫びでは涙が止まりませんでした。
スローモーションは圧巻でしたね。

カーテンコールは確か4回だったと思います。
私も真っ先に立ちました。
最後、引っ込もうとして立ち止まり、下手で1人ペコってお辞儀する潤くんが可愛かったです。
その前にね、小出君と並んだ潤くんがちょこっと笑ったんですよ。
最初は新次が抜けてないのか表情硬かったんだけど、その笑顔観れただけで満足です。

私は映画も小説も娯楽重視なので、観客の理解力が必要とされる舞台ってあんまり見なかったのですが・・・生のお芝居っていいですね。
ちょっと嵌りそうです。

私も5年前の片想いがようやく実った感じ。。。
あまりに立派な新次を前に、成長してない自分がちょっと情けなくなったけど・・・これを糧にまた頑張ります。

長文、ごめんなさい。
メールにすれば良かったですね。
2011/11/21(Mon) 21:16 | URL  | みく #-[ 編集]
ほんとにいいお芝居でしたね
>みくさん
たくさん優しくて熱い気持ちを書いてくださってありがとうございます。

お芝居って、あぁこういうのだったな~って想いました。
アメリカではストレートプレイは恐くて見たことなかったけれど(英語わかんないし)、ミュージカルしか見たことなかったけれど、久しぶりに「舞台」っていうものを観て、嬉しかったです。

やっぱり何よりも、このむずかしいお芝居に潤君が「自信を持って」挑戦していることや
同じ位置にいる小出君と、潤君がきっと切磋琢磨したんだろうな。。と想うこと。
特に、小出君の存在は彼にとって大きいだろうなと想います。
あれは、傍に居てお互いにお互いの演技を「嫉妬」もしただろうし、今の潤君はがっつりと対峙してる気がして、それが嬉しかったです。

それから、勝村さん。
この方、今、月9中ですよね。すごいな=。ドラマと一緒にやってるなんて。
彼の存在が、お芝居を締めますよね。
蜷川さんの信頼が集中する場所ですよね。

それから、蜷川チームの役者陣さんに、多くの刺激を受けて、また嵐に戻ってくるんだろうね。潤君は。

そうだったそうだった。
嵐は昔、そうやって舞台でもまれて、ひとりで戦ってそして、母体である嵐に戻ってきた。それが嵐でした。
また潤君が違う意味で嵐を引っ張っていくのでしょうね。

内容については、今「戯曲」を読んでいます。舞台が甦ってそれはそれで楽しい。
たくさんの寺山修司さんの短歌がキャプションで出てたけれど、いっぱい見逃しているので、それも確認したかった。

新次とバリカン。
影と光。。。
それにしても、ふたりはやっぱり影の中でうごめく二人でもあるのでしょうね。
どちらも光の場所にいたいんだろうな。
私もあのジャングルジムシーンは大好きです。

潤君と小出君の間に、とってもいい友情が生まれていること。
だったらいいな~。うん、きっとふたりは熱い言葉をいっぱい交わしているんだろうな。

いやいや、それにしても小出君はすごかった。
小出君の後ろ姿に、胸が、、、きゅっとなった香取でしたわ~。
2011/11/23(Wed) 08:48 | URL  | 香取 #-[ 編集]
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011/11/23(Wed) 12:30 |   |  #[ 編集]
想像力
>ヒミツのmさん
コメント早速ありがとうございます。
私こそ、むっちゃ私信のコメントを寄せてしまって、ごめんなさいね~。

本当に素敵な本を紹介してくださって、嬉しかったです。
シーオが子供にしては本当に辛い現実から、逃げていく世界が温かい世界でよかった。
人間はそうやって、自分を力づけていくんでしょうね。
そして、想像力。
まさにそうですね。想像力を持つことで、人生を力強く生きていけると想います。

不思議と小さい頃読んだ本は、行ったこともないピッピや(この本にも出てきましたね~)やかまし村の風景さえも、とってもリアルに思い出として残っているものですよね。そして、大人になってもその世界に戻ることは幸せの一瞬。「かがやかしいひととき」(英語ではどんな言葉かな?)でもあります。

潤君の舞台に入ることができました。
そこに居ることができた、同じ空気を感じることができたっていうことが、きっと私自身をやっぱり強くしてくれるんだと想います。
あの新次の息づかいや、バリカン君の「みじめ」さ漂う背中。
光る汗とか、ネオンの色や、
それでいて、劇場を出たときの本州の秋の風。
全部が混ざり合って、自分のことを支え続けてくれるんだろうな~って想います。

素敵な本を教えてくださって、ありがとう。
お友達によろしく。
いつか、言語で読めるかしら。いつか、天使の像を見ることができるかな?
2011/11/23(Wed) 12:58 | URL  | 香取 #-[ 編集]
はじめまして
随分と前からブログを読ませてもらっています。
私も20日に「あゝ、荒野。」を観に行っていたので、なんだか嬉しくなってずうずうしくもコメントさせていただきました。

5年前は嵐ヲタではなかったので比べられないですが、ただ潤くんってすごい!と強く感じました。
何がどうすごいかはっきりわからないのですが、とても強いエネルギーで圧倒されました。


それともうひとつ。
12月6日にOAになる東北SPのVS嵐の収録でのことなのですが、この回は被災地の方限定で観覧募集していました。ここで嵐ファン250人の一人ひとりと嵐は握手してねぎらったそうなんです。とってもあたたかい気持ちになってのでたろうさんにも知ってもらいたくて(^^)

では失礼しました。
2011/11/23(Wed) 18:07 | URL  | popuri #-[ 編集]
いらっしゃいませ!
>popuriさん
コメントありがとうございます。
それから、温かい情報を教えてくださってありがとうございます。
嵐は、そういうとこが嵐ですね。

いつも不器用に遠回りをして、そして、もっとスマートにできそうなのに、考え込んじゃって、だけど、心の中にものすごく熱い炎を燃やし続けている。
優しい5人。

潤君のカーテンコールの表情を見て、ほっとしました。
きっと疲労感はいっぱいでしょう。だって、89発ですもの。
でも、するどい眼差しがそこにあって、しかも生き生きしてましたね。

また遊びに来てください。
そうそう、あの日の私はソワレだったんですが、素敵な芸能人さんにいっぱい会って嬉しかった~。

2011/11/23(Wed) 18:46 | URL  | 香取 #-[ 編集]
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